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2007年6月 過去ログ

長いお別れ

2007.6.29

現在、半分まで読み進めたのが、牧野修の「病の世紀」
こんな状態だからこそ、却って気が晴れる思いがする
次は、自分の病の床で、是非、再読したいものである
母親はかなり、悲観的な状態が続いている
私自身が、母親の顔色を見て、駄目かもしれない、と思い始めてしまった

必ず、帰って来る
一ヶ月かもしれないし、夏の間になるかもしれないが、森羅万象名義の更新を約束しての、しばしの別れとしたい

スッキリ?

2007.6.28

あまりに増えすぎた本、ピアノまである部屋
物欲にまみれて買い漁った洋服や靴の量もハンパではない
1.5畳はあるリビングテーブルの上も、パソコン3台にFAX・電話機その他もろもろが、バベルの搭を成し、さながらミニオフィスのようだ
こんな生活をしていてはいけない
ピアノは業者に引渡し、読まない本はすべて処分するとしよう
捨てさえすればいいのだ、という安直な考えもどうかと思い、忙しさにかまけ、放置してきた数年間の蓄積がコレである
他の方法もあれこれ、考えてみた
たとえば、近隣のレンタルスペース4帖×高さ210cmが月極25000円也
1年では、なんと、さ、さんじゅううう萬円
そう思えば、不要な品の畳4帖分など、すぐ整理しようという決意もつくわけで
美本は図書館へ寄付
その他もろもろも手間暇もかけず、その道の回収業者に任せ、リサイクル・リユースの波に乗せてくれることを祈って

出世の首

2007.6.27

山田真哉著「食い逃げされてもバイトは雇うな」禁じられた数字(上)読了
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」よりインパクトに欠ける印象があるのは、ネタの傾向が二番煎じになってきたせいなのか
上下巻に分けるほどの内容なのかは疑問であった
下巻は読まないと思う
「今日は渋谷で6時53分」という章では、よく印刷所で使われる技(待ち合わせに半端な時間を設定することで、相手に遅刻させない効用がある)の紹介があり、 まあ、これも2度目3度目になると、効果は薄くなっていくのだろうが、時間泥棒な知人相手には一度は試してみてもいいかもしれない
が、相手が手塚治虫級のツワモノであったら、それもあきらめるしかないのだろう

筒井康隆著「出世の首」ヴァーチャル短編集 読了
筒井氏の作品に精通していないので、新作短編集かと手にしたのだが、「桃太郎輪廻」を読んだ記憶があるので、 おそらく、過去作品をヴァーチャル短編という括りで選び、文庫にしたものであろう
どんなテーマでも、文庫化できる豊富な在庫を擁している筒井氏であればこそ、である
「馬は土曜に蒼ざめる」は、競馬小説であるが、競馬通であってもなくても文句なく面白い、笑える一編
ちなみに「蒼ざめた馬」というロシア革命時に作られた有名な詩があるのだが(私はこの存在があるということしか知らない)、 今日という日まで私はこの作者を、プーシキンと嘘覚えしてきたことも(本当はロープシンというテロリスト)ここに笑いとともに記しておきたい

悪魔の発明

2007.6.24

母親の検査の結果が出た
血栓が血流に乗って肺に移転し、肺を詰まらせていたことがわかった
これは再発する可能性も高く、大変な状況であることに変わりはない
入院は一ヶ月以上かかりそうだが、家に帰ることができたら、つきっきりで世話してやろうと思う
今回、入院した病院には恵まれた
病院に介護用品を搬入する仕事をしている親戚の者からも、いろいろと話を聞く
良い病院には良い人材や沢山の患者が集まり、こうした流れは、ますます加速化されている
両親が住む都心のM区は優良な病院がひしめいてるが、過疎にいたら助かったかわからない
地域格差の最たるものが病院である

病室で付き添っていた時に、持っていた本が「異形コレクション 悪魔の発明」であった
数篇を残し、ほぼ読み終わっていたのだが、病室のこういう状況で残りを読むとは、鬼畜な娘としかいいようがない

異形コレクションはまだ数冊しか手にしていないのだが、このシリーズ中でも粒選りの傑作が揃った一冊である
別々の短編でだが、レオナルド・ダ・ヴィンチやアインシュタインが、それぞれぴったりした役回りで登場したのも興味深かった
いずれもが標準以上の出来であるために、最後は個人の嗜好で選ぶしかない
私が最後の晩餐ならぬ再読で選ぶだろう短編は、以下の通り

「32」斎藤肇
「俊一と俊二」田中啓文
「スウェット・ルーム」安土萌
「断頭台?」菊地秀行

序曲

2007.6.23

次から次へいろんなことが起きるものだと思う
母親が肺炎をこじらせた形で入院することになった
周りが思っていたより、症状は悪くて、万が一も覚悟してください、と言われている

成功はゴミ箱の中に―レイ・クロック自伝

2007.6.22

たけしも松本も鋭さは感じるけど、天才だと思ったこともないし、二人の映画を見たいと思ったこともない
たぶん、自分がテレビの申し子ではないせいなのだろう
時効警察は二話見ただけで、何時の間にか終っていたし

「成功はゴミ箱の中に―レイ・クロック自伝」レイ・クロック著読了
またまたレイ・クロックに印税を払うのが嫌で、図書館から借りうけた一冊
すまん、レイ・クロック
私の人生最初にしたバイトというのが、実はマクドナルドの接客&オペレーション作業であった
私に資本主義のイロハを叩き込んでくれたマクドナルドの創業者(注1)の自伝であるにもかかわらず、ユニクロの柳井正氏のように「人生のバイブル」 と呼べるほどの感慨を得られなかったのは、おそらく私のビジネスセンスのなさによるものである
(注1;マクドナルド兄弟のやっていたハンバーガーショップのモデルを買い、フランチャイズというシステムを構築、 マクドナルドが現在では、全世界に伝播・拡大しておるのは皆様ご存知の通りである)

幾つかつっこみどころを拾ってみる
クロックが第一次世界大戦時代の兵役先で、一緒になったのがウォルト・ディズニー
(ディズニーについての記述はたった4行で終了している)
マクドナルド兄弟と出会う以前、若かりしこの時に、まずディズニーに着目していれば良かったのじゃよ、と思ってしまったのがまずひとつ

彼の前妻、娘とも糖尿病を患い、クロック自身も糖尿病&高血圧で車椅子生活となったのだが、やっぱりマクドナルドのメニューに問題があったんだろうなあ、と勘ぐってしまったのが、もうひとつ

そして、クロックの3度目の結婚相手とのロマンスについて
相手は既婚者であるジョニという婦人だったが、クロックからのプロポーズを離婚できないと最初、断る(この時点でクロックのみ離婚、ジョニとの再婚に備える)
断られ、さびしん坊の自棄のやんぱちとなったクロックは、別の女性と再婚
それを聞いたジョニ、電話攻撃
更に、5年後、クロックのディナーパーティにのこのこジョニ夫婦でやってきて、引きとめられるまま、ジョニ残る
それがきっかけとなり、クロックと焼けぼっくいに火がつき、双方とも離婚成立、即再婚
ビジネス書であれば、めでたし、めでたしとなるのだが、 これが、ユーモアミステリー小説であったなら、ジョニは金目当てという推理をせざるを得ないであろう

こんな細かいところばかりが気になってしまったのだが、マクドナルドのメニューの変遷などは面白かった
たとえば、ポテト
最初は、冷凍ポテトを使うこともなく、皮むきまで店でこなしていた
冷水でアイダホポテトの澱粉質を洗い流してから揚げるので、画期的に美味しいフライドポテトを作ることができたらしい
カリフォルニアの砂漠のひからびた町でマクドナルド兄弟が始めた最初のハンバーガーなら、食べてみたいんだけどなあ

2007.6.21

「蚊−コレクション」飯野文彦・小林泰三・田中哲弥・田中啓文・牧野修・森奈津子著
実は、「犯人は秘かに笑う」に先んじて、とっくのとうに読み終えていたのだ
電撃文庫は読みやすくていいやね

田中啓文の「赤い家」は「蹴りたい田中」に収録されているので再読となる
田中啓文は別として、この中で一作あげよ、と言われれば、飯野文彦の「訪問者」をあげる
オヤジのおポエムな心情を辟易させることもなく見事に表現してみせた
子供時代からリリアンを見ることは余りなかったのだが、もしこれからの人生、目撃することがあれば、この作品をまず思い浮かべたいと思う

犯人は秘かに笑う

2007.6.20

「犯人は秘かに笑う−名作で読む推理小説史」ミステリー文学資料館編読了?
半読で終らせようかと思ったが、なんとか読み終える
いや、最後の19頁にわたる解題ことユーモアミステリーの系譜ともいえる解説もとばし読みだったので、やはり読了とは言えないかもしれない
ミステリー通ではない私には、法月綸太郎著「複雑な殺人芸術」も駄目だったのだが、興味が沸かないと全く頭に入らないのである
なんせ、しょっぱなが、徳川夢声の「オベタイ・ブルブル事件」(1927年 新青年)
タンクタンクローでさえ、1934年ですぜ
いやいや、「映画を見て放火をした奴がいる。映画を見て人殺しをした奴がいる。」という世論に、まったく以ってベラボーな話だ、と仰る徳川先生の小説は、 犯罪の温床はネットだ、ゲームだ、ホラーDVDだとほざく今となんら変わらぬことを知るには良い勉強である
読書に枯渇している無人島状態であったら、興味深く読み進んでいったことだろう
不遜ながら、この状態、子育てにたとえても、ええでしょうか
親が裕福な時期、貧窮している時期、多忙な時期、暇で暇でしょうがない時期、子供も一人目、二人目、十三人目と それぞれの状況と場合に応じて、子に対峙する姿勢ちうもんも違ってくるはずである
まさに一期一会
というわけで、再読する本など滅多にないのだから、少々精神状態が悪い時期でも頑張ろうと思うのだが、 結果的に投げ出さなくてよかった
「お望み通りの死体」阿刀田高
「あなただけを見つめる」若竹七海
「Do you love me?」米澤穂信
以上、三作が面白かった
とりわけ、阿刀田高の作品は群を抜いて良かった
本格派のような壮大なラストや舞台がないからこそ見過ごされがちな、まず、普通ではスポットの当たらぬ市井の人が主人公なのである
たとえば、サザエさん一家の脇役、磯野フネが、或る日或る時、ふと犯罪者の道に足をとられることになったとしたら、あなたは、それを読んでみたいと思うのではないだろうか
そんな作品である

人が旅をするのは到着するためでなく、旅行するためである ゲーテ

2007.6.19

アパートメントの2F台所のブレーカー増設工事を予定しており、工事のお知らせを張るためにも、早朝からでかけなければいけなかった
早めに帰り、病院で点滴を打ち、薬を飲むとだいぶ、楽になったので一安心
アパートでは黒の着物に身を包んだヘムレンさんとまた話をした
うちに入居する前は、九州・大阪・名古屋とそれぞれの地域で旅行を楽しんできたという
なんて贅沢な時間の使い方だろう
ヘムレンさんの妻はファッションデザイナー、ヘムレンさん自身もデザイン関係の仕事をしているらしい
他の予約者は来週からの入居なので、だだっぴろい1Fにヘムレンさんただ一人
日本への熱い想いを他の旅行者たちとも分かち合いたいだろうに、お気の毒である
一人でこわい、というのでちょっと笑ってしまう
2Fの方は、うちのオープンから入っていたドイツ人の女の子の退去日でもあった
先日会ったときに、着物をプレゼントしたら、すごく喜んでいた
体調が悪く、今日の立会いは午後からだったので、他の人に頼む
以前、部屋を見せてもらった時には、演歌歌手の色紙(着物写真つき)を壁に飾ったりしていたのだが、これは引越し先にも持っていくことにしたのだろうか
ときどき、ゴミ当番もさぼるし、鍵も落とすし、食器も洗わずに放っておく「ちょ困ったちゃん」であったが、元気でいてほしい

入梅

2007.6.18

ピンと張った緊張の糸が緩んだせいなのか、この鬱陶しい季節の影響なのか
体の具合が悪くなり、寝こんでいました
明日にでも病院に行ってきます

アロマパラノイド

2007.6.17

牧野修著「アロマパラノイド」読了

「パフューム ある人殺しの物語」を映画館で見たかったが見逃してしまった
牧野修も文庫版あとがきで書いているが、香り・匂いについての語彙は限られている
視覚と比べると個人の能力差がありすぎて、万人の標準値は設定されづらいのかもしれない
映画版はそのへん、どういうふうに映像で表現しているのか、大変興味があった
(調べたら二本立て上映で三軒茶屋中央劇場に流れていっているようである
行きたいなあ)
映画の原作となったパトリック・ジェースキントの幻想小説も機会があれば、読み候補に入れたい一冊なんだが、映画見ちゃうと読まないんだよねえ
(余談だが、映像を先に見たにもかかわらず、小説の方がはるかに怖かった稀有な例が「ミザリー」である
作品の質のバラつきはあるにも関わらず、これにてスティーヴン・キングは私にとって偉大な作家となった)

牧野修の長編はこれで四冊目なのだが、今のところ「だからドロシー帰っておいで」が一番、次いで「リアルヘヴンへようこそ」が気に入っている
二作品(スイート・リトル・ベイビー&アロマパラノイド)ともあまり、怖くなかったのは一体、どうしてなのか考えてみる
(怖くないから、ホラーではないとか、奇想が足りないという意味ではない)
それは、著者自身も語っていることなのだが、小説内で起きる出来事について親切に全て説明してしまうきらいがあるからではないかな
理が勝っているのだ
SFバカ本「天然パラダイス篇」に収録されていた「或る芸人の記録」は短編ということもあり、このへんの説明がバッサリ抜けてるのが、いいかんじである
とはいえ、長編四作品とも登場人物たちの社会的な階層や年齢、性別も異なっているにもかかわらず、すんなり、書き分けているのは見事というしかない

孤独が嫌いなヘムレンさんとの遭遇

2007.6.16

「いかしたラブリーな兎野郎」だなどと、ふざけやがって
こいつぁ、サイコパスか、薬の売人か
本来はお休みの予定であったが、興味津々、アパートメントの掃除に向かった
ところが、いたのはムーミン谷の住民みたいな人である
どうもデザイン系の仕事をしているらしい
命名「暗くないヘムレン」或いは「負け組ではないヘムレン」
本で読むムーミンシリーズは変人だらけのキャラ満載で、子供の頃大好きだった
和製アニメ版は大衆に迎合しすぎており、ムーミンの良さを損なっていると思う
そのなかでも、遊園地のキップ切り係だったヘムレンさんが「沈黙の園」をみつける話はお気に入りの一つだった
このヘムレンさんは孤独を友としていたのだが、うちのアパートに入居したヘムレンさんも実はまだ一人
とても寂しそうなので、中身は反ヘムレンである

私の登場で孤独から解き放たれたヘムレン氏は、朝ご飯は蕎麦と豆腐を食べたと、にこやかに微笑んだ
だいたい和室を選んだところからして、もう日本大好き人間なんだろう
ヘムレン氏もオーストラリア人だが、尺八を習っていた青年もそうだった
今までこの系統(豆腐・蕎麦などの愛好者で、日本文化に精通している系)は、スイスの女性も入れ、歴代三人目である
「今日ハ箱根ニ、イッテキマース」
箱根でも蕎麦を食したのだろうなあ
私も美しい国 日本の幻想を壊さんように、映画「SAYURI」で研究したお辞儀をしてみせる
ここまで来たら、(置屋で働くように)着物にタスキがけで掃除をするべきだろうか

いかしたラブリーな兎野郎

2007.6.15

昨日の話である
部分的にダウンしてしまった2Fの電気だが、電気屋到着後1時間を待たずして、即、回復した
電気を使えなかった箇所が、廊下と洗濯機・乾燥機の電気くらいで、 個人の各室・台所ともに無事だったのは、神のご加護とでもいうべきであろうか
電気が使えなくなった原因は、漏電遮断機が効いたために、スイッチが入らなくなったせいである
それで何処が漏電していたのかというと、1Fの裏庭ともいうべき場所に古いヒューズボックスが残っており、どうもそのスイッチが悪さをしたらしい
おおよその見当はついていても、電気工事の免許がない者は、いじることもできない

これからの大家には、この免許は必須の資格だと思う
あと鍵の付替えとかね
のほほん、と不動産の管理を仲介業者に任せている時代は終った
と偉そうに書いてはみたものの、私はどれもできないのでした

そして、本日の話
1Fオープン日に入居してくださったテナントのお名前をメールで拝見して驚く
「いかしたラブリーな兎野郎」とでも言おうか
パスポートコピーがまだ届いていないので、なんとも言えないのだが、むこうのお笑い芸人であろうか
ほんとに親がこんな名前を?

スイート・リトル・ベイビー

2007.6.14

牧野修著「スイート・リトル・ベイビー」読了
人間や動物、哺乳類の赤ちゃんが可愛らしいのは養護反応を引き出すための機能だとする動物行動学者ローレンツの「幼児図式」説がある
この理論があることを最初に知ったときは、なるほどなあ、と感心したものだったが、愛犬をしつけの為でもぶてなかった(子供の時であるから今は違うかもしれないけど)私は「幼児図式」に勝てない側の人間である
この幼児図式を最大の武器とし人間に依存・寄生を目論む「天使」、更にもう一つの核として、子供を児童虐待する側の人間たちが登場する
たとえば、虐待を受けていた幼女が腐ったホウレンソウを握り締めていたという描写の鋭さ
外見だけの愛らしさだけではなく、不快だが甘い匂いで人間をコントロールしていく天使の設定など、最後まで面白く読ませていただいた

好事魔多し

2007.6.13

げふっ
一階のオープンに向け、ほぼ予定通りにやり終えたと思いきや、既に稼動している二階の一部電気がダウンするというあまり香しくない事態が発生
ようやく10日ぶりに休めるかと思っていた矢先、明日も電気屋と待ち合わせという素敵な一日になりそう
廊下やトイレの電気がつかなくなったので慌てまくり、二階をうろうろしていると、韓国のヨン君(仮名)が鍋のままラーメンを食していた
うう・・・社会人より学生のほうが、状況は厳しいのだろうな
ランタンを買いに出たついでに、米屋が出店しているおにぎり屋でみっつほど握ってもらいヨン君に差し入れる
具の好みはわからないので、スタンダードなものにしてみたが、日本人の美味しいと感じる米が韓国でも受け入れられるのだろうか
そういえば、冬に皆にお餅を焼いて振舞ったことがあったのだが、カナダ人には受けていたこれ、ブラジルの男性ソリストには不評だった
同じ日本でも、関東と関西では味付けも違うのだし、たった一人のサンプルで測ることもできないのだけどね

夏休み

2007.6.12

1Fのオープン日を、15日として頑張ってきたのだが、それを待たずして、本日すべてが予約満室となった
結果が全てとも思わないが、報われたなあ
円安という追い風と、夏休みの旅行者も含めた繁忙期であること
この二つの要因が大きい

トタン屋根の上の猫

2007.6.10

大雨の降った晩、入居者募集前のアパートメントに泊まってみた
通勤時間も惜しいほど、作業も差し迫っていたし、二階の物音や外に置いた自販機の音がうるさくないか、自ら、体験してみるべきだと思ったのである
実は心配していたそれらの要因より、意外なところに落とし穴があった
或る部屋だけ、雨音がかなりうるさいのだ
トタンの雨よけのような部分に雨が当たっているせいだと思われる
大雨でなければ、気にするほどではないのだが、事前に問題点がわかってよかったと思う

次回は二階にも泊まってみたほうがいいかもしれない

血の12幻想

2007.6.9

「血の12幻想」読了
監修が津原泰水
「稲生モノノケ大全」で初めて認識した作家である
遅すぎるが今にはじまったことではない
「少年トレチア」が話題になったことは知っているが、だからといって読んだりなんかしないせいである

これは監修者としての力量を強く評価したい一冊であった
だいたい書ける作家を揃えさえすれば、作品としての質は標準以上の出来になるに決まっており、しかしながら、それがアンソロジーとして記憶に残るかどうかは微妙な問題だったりする
田中啓文の「血の汗流せ」が収録されているので手にしただけで、特別な期待は全くしていなかった
テーマが「血」だし、12幻想と続くと、いかにも、という感じじゃござんせん?
こちらが恥ずかしくなるような、太宰治のように自殺までいってしまいたくなるような短編の羅列でなければいいなあ、と軽く思っただけである
津原泰水自身の作品「ちまみれ家族」、田中啓文「血の汗流せ」、田中哲弥「遠き鼻血の果て」などを読めば、太宰も死を思いとどまったであろうに
残念でならない

優しい関係

2007.6.7

家に帰ったら、留守番電話を聞き、仕事上のメールを閲覧して、返事を書く
TVは見てない、食事もほぼ外食
新聞はかろうじて読んではいるものの流し読み
電車の中では読書どころではなく、ただただ睡眠補給
空いている時間にでかける場所は、IKEAだとかホームセンター
業務用建築材料にどんどん詳しくなる自分

疲労の値を曲線で表したなら、今が天井
来週中盤からはゆるやかに下降していくことだろう
ただし、山のような領収書が残っている
一段落したら伝票処理をしなければならないのだが、今は専用ファイルにつっこんである

そうそう、本日特筆すべきは、あのマルセイユ源氏が私にチョコをくれたことである
オープンしてからの残留組たちが、帰国や転職で次々と退去していくなか、とうとう彼が最古参になってしまった
オープン組たちには、友好の不思議な和ができていた
そんな関係が泡沫のように、これからも生まれて消えていくのかもしれないが
この和から、マルセイユ源氏だけは距離を置いていた
彼も私同様、すこしだけ、寂しさを感じているのかもしれないな

梅雨はまだか

2007.6.6

ダミアン誕生日に1Fのオープンをめざしていたが、やはり間に合わなかった
工務店に和室のタイル修繕や室内クリーニングも丸投げすれば、予定は早められただろうが、自分が参加できる余地を残しておきたかった
1週間後の予定に伸ばして、ぼちぼちとやっている
今度はだいぶ要領もわかったので、効率良く進め、余裕のある分、部屋の間取りだのインテリアに自分の趣味を反映できた
見学に訪れた人々の評判は良いのだが、工事費が多くかかったにもかかわらず、二階より一部屋少ない構造なので、 収益は何もしない二階には及ばない
空き空間で放置しておくよりは、両方稼動させたほうが、経費や手間も共有できるし、 部屋や家賃のバリエーションが豊富なほうが、顧客を呼びこみやすいという利点はあるかもしれない

プーアル茶の産地、雲南省プーアル市で3日、M6.4の地震が起き、茶の生産工場が大打撃を受けた
巨大な天災リスクの前では、人間の小賢しさなど無為である

タイル職人への道

2007.6.5

タイル張り替えは器用な知人に押しつけることにした
タガネを用いてタイルを剥がすことさえ、私にはできなかった
勿論、試みはしたのだが、作業が進まなかったのである
この知人は、初めての作業だというのに、数時間後には全てはがし終えてしまった
タイルカッターで職人のように部分タイルを切断していくこの某の手際のよさには唖然とさせられた

それにつけても、DIY道具というのは、何故こんなにも無数に存在しているのか
うちの場合、ホームセンターと100円ショップ混合で購入している
ほぼ連日、ホームセンターに通いつめているせいで、壁紙に隠れた柱の場所を探知するセンサーだの 生涯知らずに終ったかもしれない道具の存在も知ることとなった
だが、楽しくはない
やっぱり私には大工のDNAは入っていないようである

金持父さんになりたいのか

2007.6.4

アパート管理業を始める前だが、あのロバート・キヨサキの「金持父さん貧乏父さん」を読んだ
半年以上前とはいえ、もうブームも終り、腐りかけているかもしれない
ロバート・キヨサキに印税を払うのが嫌で、友人から借りて読んだにもかかわらず、意外と面白かったのである
ごめんね、ロバート
金持父さんのような生き方をめざしてこなかった自分が、まがりなりにも自営業を始めてしまったわけで、 参考にはなったけれど、現在自分が金持父さんの教えを実行してるとは思えない
まず、支払いは可能な限り遅くという教えがあったのだが、工務店の工事代金は最速で払い終えた
次回、何かをお願いするときにも、いろいろ優遇してもらいたいという下心あってのことであるが
あとは、自分でやらずに、なるべく人を使うことを前提にせよ、というセオリーもあったが、 楽しく自分でやっちゃっているのである
お前は金持父さんになりたいのか?
心の奥の奥に問いかけてみる
なりたいはずなんだけどねえ

ハナシにならん!笑酔亭梅寿謎解噺2

2007.6.3

田中啓文著「ハナシにならん!笑酔亭梅寿謎解噺2」読了
前作「ハナシがちがう!笑酔亭梅寿謎解噺」は既に読んでいる
あれで完結かと思っていたもので、続編が出ていることに、気づいていなかった

第一作はミステリー、今回は、笑酔亭梅寿に弟子入りした竜二こと梅駆の成長物語の要素が色濃い
上方落語や関西の芸能史に精通している人には一層の深読みができるはずだが、落語素養ゼロの東京人である私にも、落語入門書として十分楽しめる一冊である

最近、映画「大日本人」を撮った松本人志がいろいろなメディアに露出することが多く、R25でのインタビュー記事を、この本を手にしたのと同時期に、たまたま目にした
ダウンタウンがNSC(吉本総合芸能学院)の第一期で、師匠を持たない芸人としてのハシリであった頃の回想では、 「ハナシにならん!笑酔亭梅寿謎解噺2」に登場する若手漫才コンビ「ラリルレロバの耳」の姿が重なったりもした
不勉強で六代目「笑福亭松鶴」を知らないのであるが、この二冊でかなり関心が高まった

色男伝説U

2007.6.2

過去、うちのアパートメントに滞在していた世之介(仮名)について、彼の好青年ぶりをしたためたことがあった
しかし、彼は「平成のカサノヴァ」と呼ぶには、あまりに小物
ところが、私の知りえぬ思いがけないところに、ひそかに真の色男が隠れていた
判明したのは、今日のことである

彼はフランスはマルセイユの生まれ
美しい容姿と、しなやかな身のこなしを持った青年である
ゴミ当番は、きちんとこなすし、礼儀正しい
けれど、他の人間とは常に一定の距離をおいているように感じられた
彼が自分の友達と駅で待ち合わせしているところを、偶然目撃したことがあるのだが
彼の笑顔を見たのは、その時が初めてである
憂い顔の青年
光源氏の世界である

うちのアパートメントの1Fが、もと飲み屋であることはお伝えしたのだが、このへん一帯は、スナック・カラオケといった小汚い飲み屋がまだ一部でシノギを削っている
そんな一角にある趣味の悪いブティックの女性店主と
源氏の君が挨拶しあっているのを、本日目にしてしまう
ゑーーーーーッ
お前は、こ、孤高の青年ではなかったんかーーーい
しかも、彼はその少し先の飲み屋の女店主とも語らっているではないかッ
管理人は見たのである
二人とも熟女から老女の間であろうか
容姿もマルセイユ源氏とは同じ人類とは思えないほど、隔たりがある
私の預かり知らぬところで、私より地域に密着していたマルセイユ源氏の君

彼は、世之介とは比較にならぬほどの玄人
何故なら、彼と語らっていた二人の女性
それなりに苦労を重ね今に至ったと推察される双方ともが
実に幸福そうでいい表情をしていたのである
アムールをありがとう、マルセイユ源氏の君よ

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