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2007年12月過去ログ

あの人は今

2007.12.28

カード会社に勤める彼から面白い話を聞いた
彼は、主に延滞者への督促を電話で行う業務をしており、たまたま或る有名人(というか、もう過去の人なんだが)を担当したのだ
一応、彼の名誉の為につけくわえるなら、普段は顧客情報を安易に私に流すような人ではない
そのモト有名人が嫌いであったために、つい口が滑ったのであろう

そもそも、その某の収入源からして、人をうまくいいくるめて、金品を巻き上げるというか
TVに露出していたがため、騙された人も多かったかもしれない
年明けにでも(いつになるかわからぬが)週刊誌の三面に「ついに あの●●●●が破産!!」てな記事が載るようであれば、ああ、きゃつのことだったか!!と思い出していただきたい

●●であるが、換金できそうなものばかりを購入しバックレてるので、闇金方面にもお世話されているかもしれないとのことだった
そういえば、霊能力者は自分の未来は見えないんでしたっけ??

狸の剥製

2007.12.27

朝ぼらけ
アパートの粗大ゴミ引き取りに立ち会うため、早朝、自宅を後にする
この時間、きっちり霜がおりている
アパートでの本日の作業は、大きく分けると二つ
清掃業者へ粗大ゴミを引き渡すことと、クリスマスツリーの撤去である

今までアパートのある町をくすんだと形容してきた
が、それだけではない
都市伝説がゴロゴロ蠢いているが如き、不穏な空気がここにはあるべよ
この町に住まうアルムおんじをはじめ善良な人々には申し訳ないのだが、1年以上通い続けても心を許すことができない何かを私は感じている
それとも、静かに狂ってきているのは私のほうなのだろうか

不思議なことに土曜日とか、この町の駅前にはポニーが二匹並んでいることがある
インチキくさい盲導犬への寄付(後で寄付するとかいって自分のポケットにしまう)は新宿でよく目にするのだが、どうもそれとは違うようである
駅前にポニーが立つ町、それだけで、ここがとても個性的な町であることがおわかりになると思う
(外国人テナントが帰国して、日本ではポニーが町で飼われていたと喧伝するのではなかろうか)
そして、駅からアパートに向けてくすんだ商店街を、てくてく歩いていくと、コインランドリー店が二箇所ほど目にとまる
私の居住している町にある最新のランドリー機種と比較すると、それはあまりに古く、一つなど遠目には鉄製のように思われるのだ
まるで、フロッピーディスクか磁気テープ時代のパソのような趣がある
(ちなみに、アパート内にはコインランドリーを設置してあるので、鉄でできたランドリーについて喧伝されることはないだろう)

鋳型に入れて鯛焼きを焼いてくれる店や、焼き鳥販売に力を入れる飲み屋・肉屋まで、食品関係もバラエティに富んでいる
今朝、久しぶりに早い時間帯に、この町を歩いていて初めて気づいたことがあった
スイーツ関係の店のひとつ、夏には氷旗のノボリが立っていた今川焼の店の中に、な、な、なんと狸の剥製が置かれていたのだ
この店は、持ち帰り専門なので客が店の中に入るわけではない
何故にタヌキ?
徳利を持たされたり、服を着せられた情けないタヌ公の剥製ではない
ズドンと撃って速効作りました、みたいな

今川焼を巧みにあやつるお婆の店には狸の剥製があったが、その奥にポニーの剥製がないとは誰にもいいきれんだろう
こうして店を訪れ狸の剥製の出自について尋ねる客たちは、次々と剥製にされると、ブラックホールのような三坪ほどの店に吸い込まれていきましたとさ
そんな暗い妄想が似合う町なのである

傷だらけのクリスマス

2007.12.26

昨日は、クリスマスと呼ばれるイベント日であったが、私は家族のものを離れたいたいけなテナントたちのために掃除におもむいた
当初は、はずして行く予定であったが、27日に先日運び出した布団を粗大ゴミとして出すよう申し込んでおり、連チャンで行きたくなかったのである

二階の共用部には、タラン(仮名)と、相変わらずゲームに興じているチュン(仮名)がおり、他のテナントはみな、小羊のようにぐーすか、眠っているようであった
ポイントを押えての軽めの掃除を終え、そそくさと帰ろうとすると、タランが「疲れた」と聞こえよがしにつぶやいた
先日、ヴァラーハ君(仮名)より、タランがバイトを始めたことを聞き及んでいたので
「慣れない労働で疲れたね」と声をかけた
聞けば、ひとつ離れた駅にあるフレンチレストランで肉体労働に従事しているのだという
極楽とんぼの彼が気の毒なことではある

タランの腕には火傷の跡があり、指も切り傷だらけであった
おお!!聖痕現象!!
ンわけぢゃあなくって、レストランでお運びさんやら、いろいろやった際についた傷なのだった
火傷の薬ぐらい備品庫に用意しておけばよかった、と悔やんだが遅い
キリストの傷は人々の信仰を蘇生させたかもしれぬが、タランの傷を見て私の心もチクッと痛んだ
ほんの少しだけどね

風が吹けばホントに桶屋が儲かるのか

2007.12.25

昨日「2008年はどんな企業、どんなサービスが台頭するんだろうか」などと書いたが、本心を言えば、2008年の日本経済については悲観している
いや統計的な経済指数じゃないな、一部の富裕層以外、その他大勢の国民が、去年より良くなったと実感できる社会が更に遠のいていくんじゃないか、 ということを含めての経済である

いくら中小企業とはいえ、一つの事業が地元に及ぼす効果は大きい

たとえば、うちの場合
単に私が不動産収入を得る仕組みを作っただけとちゃうのである
15人の外国人があのくすぶった町で生活を始めたことで、地元スーパー西友やら、近くのコンビニエンスストアなどの商業施設に多大な売上貢献をし、携帯会社にしたところで新たな顧客を獲得できたわけである
始めるに当たっての改装工事で、多くの建材が使われ、何人かの職人さんにも日銭が入った
家電製品や家具なども購入されたし、不動産会社も手数料収入で潤った
そして何よりテナントたちが、日本でアルバイトなりして収入を得る者もあり、学校に授業料を落とす者もありして、日本経済を小さく動かしているのである
こ、これが(噂に聞いた)経済というものか
と、ネット株や投信では味わえない経済の波及効果(「風が吹けば桶屋が儲かる」効果)を目にして、私はふるふると静かに感動したのであった

原油価格の高騰が中小企業の首をしめ、暮れから春まで多くの倒産が相次ぐだろう
うちの例など人を直接雇用してないだけ、経済への寄与度は甘すぎるのである
そして、小口であってもたくさんの倒産が連鎖していったら、どないなるねん

これらの負を吸収できるような新しいビジネスモデルが、仰山生まれるだろうか、というと新しく起業する事業数に比べ、圧倒的にやめていく数のほうが多い日本の現状では、おおいに疑わしい
日本国の経済への取り組み、経済対策へのスピードにも問題がありすぎる
半年経過した英国のブラウン政権だが、ノーザンロックへの対応のお粗末ぶりが批判されて、支持率が低下してきた
英国経済が好調であること、資源国であることを除けば、日本の福田政権とよく似た状況だと思う
韓国は経済のテコ入れをしてくれそうな大統領を選んだ
理想より実利、政策へのスピードが期待されたのである

政治・経済は長期的な視野で行うものもたくさんあるはずだが、今の政府はそれを見据える余裕さえない
かといって、すぐ決断しなければいけない問題もはずしまくっているように見える

年末、おせち食材の値上げをしみじみ実感する主婦層の消費マインドが、2008年の経済の先行指数とならねばよいのだが

Pの憂鬱

2007.12.24

日経ビジネスの最新号の特集記事「シャープ、オムロン、メガバンクも身構えるパチンコ大異変 日本発もう1つのサブプライム」が面白かった
近年、パチンコ店の倒産が増えており、不況下で優良な取引先としてあれほどヨイショしてきた銀行も、掌をかえすように貸し渋りだし、リース業者もはよ回収せにゃ、というお寒い状況だというのだ

2004年7月に施行されたパチンコ・パチスロの規則改正で、射幸性の高い機種が規制されるようになり、 右肩上がりで、フィーバーを競い合う新機種を次々導入、ヘビーユーザーしか遊べない状況を作っていたパチンコ店の客離れが、これで一挙に進んだ
追い打ちをかけたのが、2007年12月施行の貸金業法改正
これでユーザーの軍資金確保が難しくなった
「闇金ウシジマくん」の「奴隷くん」に描かれていた通り、パチンコと金融のセット販売が効率的なビジネスであることはあきらかである
P業界が「冬の時代」に突入したことは間違いないが、次の新しい不可価値を模索するチャンスでもある
現に1円パチンコなど長く遊ぶ客を呼び込むサービスが出てきており、だてに大衆娯楽の王として君臨してきた業界じゃねえな、と思った

日経ビジネスの記事はP業界のみならず、貸金業法改正で若い女性が高額商品のローンを組むことが難しくなったことも指摘している
エステサロン・美容整形・ブランド品の購入・英会話スクールなどの売上が、貸金業法改正により落ちこんできたらしい
NOVAは解体され、グッドウィルも事業停止処分となった
儲ける仕組みを作るだけでは、やはり長くは続かないのだ
2008年はどんな企業、どんなサービスが台頭するんだろうか

マツリダゴッホ

2007.12.23

有馬記念は大波瀾、G1をとったこともない伏兵マツリダゴッホが快勝した

電車で隣に座ったおじさんが開いている競馬新聞をチラッと見た時点では、メイショウサムソンの1枠同志を3秒予想していたので、とれなかったことは確実
競馬をやめて正解であった
表彰台にはオーナーも生産者も乗らなかったそうで、なんとマツリダゴッホ周辺の人々が一番、勝利を信じていなかったわけである
騎乗していた蛯名さえ「CKY(超空気読めない)ですみません」とインタビューで答える始末
馬としては、やってられんだろう
勝てなかったらお肉にされちゃうんだぞ

馬インフルエンザなのでゴッホに決まり
競馬界の予想というものは、オジサンが支えてきた業界なので、ダジャレも重要な指標の一つ
こんな大切なサインを見逃してしまったこと、レースを見逃したことが、今となっては悔やまれるうう

これから、勝利を重ねていくのか、永遠の一発屋で終るのかはわからぬが、マツリダゴッホの次走は香港遠征が予定されている

伝承折り紙帖

2007.12.22

二階テナントへの布団引渡しの日である
それだけではなく全てのテナントへ、ささやかなクリスマスプレゼントも渡すことにした
男の子は、池田書店から出ている「英訳付き伝承折り紙帖」
女の子は、BODY SHOPのボディバターである
それぞれ知と美を磨いていただきたいという大家のささやかな願いでもある
「英訳付き伝承折り紙帖」であるが、こんなかんじ
ヴァラーハ君(仮名)などは喜ぶまいと思っていたが、意外に受けて驚く
肉が大好きな彼には、最古参である栄誉をたたえて、高級ハムと紅茶もプラスしてプレゼントした
顔には出していなかったが嬉しかったのかもしれない
フランスの家族に明日着くようにクリスマスプレゼントを送るにはどうしたらいいか聞いてきた
EMS(国際スピード郵便)やFedExでも正味、二日はかかるんじゃないかなあ
もう午後過ぎてるし
家族思いのヴァラーハ君は、あきらめきれず、そそくさと郵便局へでかけていった
夏にヴァラーハ君の(義理の)母がうちに滞在していた時、コモンスペースが綺麗に保たれていることについて、誉めまくっていたので、案外彼がうちに滞在し続けるのは、家族の指示なのかもしれぬ

今までここには書かなかったがフランス国籍の、そう、名はハニカミ王子(仮名)とでもしておこう
タイプとしては、マルセイユ源氏にやや似ている
私も人みしりであるので、先方から寄ってこない限りは、こちらから積極的に接触はしない
そんな距離をとりあっていたがために、来月初めに退出するハニカミ王子とは話らしい話もしてこなかった
ハニカミ同志、互いにそれで良しとしてきたのである
そんな彼にも、伝承折り紙帖を手渡して、昨日、空き室となったばかりの部屋を掃除していた
すると、こそっと彼がやってきて、「みんな、(あなたが)大好きだよ」と言うのである
「そんなに好きなら、ここにいてずっと家賃を払い続けてくれ給え
と私の心の声はつぶやいたのだが、彼には聞こえなかったのかもしれない

そして最後につけくわえることが
東洋系英国人チュン(仮名)氏がコモンスペースにおいて「太鼓の達人DS」に興じている姿を目撃した
やっぱりね、という思いでいっぱいである
英国国籍であることを除けば、その外見も内面も、彼は大層、日本男児の或る典型にあてはまるのだ
今ならいえる
くすぶった街のくすぶったアパートの部屋に、ほぼ一日引きこもっていても、彼は充分、日本を満喫していたのだと

大根葉の漬物

2007.12.21

市民菜園募集のくじにはずれて、楽園を追放されてからというもの、ベランダでひっそり、イチゴや花などは育てているものの野菜からは手を引いた
自家栽培の大根を育てていた時には大根葉の漬物を作って食していたのだが、急にこれが熱烈に食べたくなり、スーパーで葉つき大根を購入
一年ぶりくらいに食べてみる
幼少の頃から母親はいつも仕事で、賄いは祖母が担当していたのだ
母親の営業していた美容院のたくさんの従業員たちが一緒に食べていた時期も一時あり、彼らも祖母には随分世話になっていたと記憶している
そんな大勢の食卓の時代も、私と祖母だけになった夕餉にも、毎日、当たり前のように祖母の作った漬物は食卓に並んでいた
幼少時に食べたものというのは、特別な記憶を擦りこんでいく力を持っている
ゆえに、某ファーストフード店なども、チンケな玩具のオマケをつけて小さい子を呼び寄せる戦略が欠かせない
普段は祖母のことなど思い出しもしないのだが、大根葉の漬物を食べているときは、セットで必ず思い起こされる
「パブロフの犬」効果といわれれば、それまでなんだが

レンゲ畑

2007.12.20

東洋系英国人チュン(仮名)とデザインの会社にお勤めのドイツ美女さち(仮名)のラブラブぶりについては、11月19日に既に記録してあったのだが、今日はこの話
22日に2Fのテナントに配る予定の布団を運び入れていたときのことである
はずむような男女の会話が共用部に響いていた
チュンとさちである
いやあ、別にヴァラーハ君(仮名)とフランス人の女の子との愛がただれている、といいたいわけぢゃあないのだが、比較するとあまりに微笑ましいレンゲ畑のような世界が広がっている
この二人は新年示し合わせたように退去が決まっている
片方が帰国することになったので、残された片方もあまりいる意味がなくなったのであろう
ことにチュン氏については、働いているわけではなく、タラン(仮名)のように精力的に観光しているわけでもない
あのくすぶった街のくすぶったアパートの部屋に、ほぼ一日引きこもっているだけである
さちと会話する以外、何か娯楽はあるのか心配ではあるのだが、人格的には申し分ない
はにかみがちではあるが、礼儀正しい好青年である
テナントたちを道連れに銃を乱射することもないだろう

ついでだったので、この居合わせた二人の分だけ先に布団の交換を済ました
シーツの洗濯はテナントがすることになっているのだがチュン氏は来日してから一度も洗濯していないようだった
髪の毛だらけである
外に出ないのも単に不精なだけなのであろう
今となっては新しい布団を入れた意味があったかはわからない
2Fのテナントは、さち嬢以外は全て男性であるので、またまた、ばっちいシーツと布団を22日にあと5枚受けとるのかと思うと、ちと憂鬱ではある

道連れに

2007.12.19

佐世保市のスポーツクラブで男が銃を乱射し8人が死傷する、という報道が先日流れた
本人は教会で自殺したのだが、射殺された被害者の遺族にとっては、いったい何故、殺されなければいけなかったか??という思いだけが強く残っていることだろう
警察やマスコミが、「犯人がいったい何の為に殺したのか」を懸命に推測しているわけだが、今の段階では、一人で死にたくなかったのだ、という理由があげられている

男の宗教観にも関係しているかもしれないが私には解せんなあ
いくら私が軟弱な精神の持ち主だといっても、一人で死んでいく覚悟くらいは持っているのである
ゆえに、一時ネットで集って行われていた練炭集団自殺もようわからんのである

老老介護の介護疲れや将来を悲観しての親子心中、生活苦やさまざまな理由による親子、夫婦、小さい子供を巻きこんでの一家心中など
こちらに関しては、やっぱり否定はするけど、生活に衰弱しきっていたその心情を察することぐらいはできる

まあ某国のように銃の規制が甘いと、乱射事件は多発するだろうし、その防衛の為に、銃を持つ人が増えて、不信の連鎖がますます拡大するだろう構図というのは 今回の事件で想像がついたね

作業日誌

2007.12.18

台湾美女にはハローワークの地図と電話、「留学生新聞」なる情報媒体を渡したのだが、こちらは既に学校にも置かれてあったものらしい
良いアルバイトがみつかりますように、グッドラック!!

通常時であれば、アパートには週二回掃除に行くだけだが、二人入居の際の備品の搬入だの、親しかったテナントの退出を見送る場合など、突発的に訪問回数が増える場合もある
2Fの敷布団の搬入と古くなった布団の粗大ゴミ処理で、これから年末にかけては、週三度ほど行くことになるだろうか
とはいえ、あまりチェックに出向くのも、テナントには窮屈であろうから、なるべく週二回のペースを守るようにはしている
本日は、またまた清掃日であったが、なんと自販機の前にゲロが!!!
こういうことがあるから、週一度にはしづらいのである
酔客の後始末をする駅員のように、黙々と土をかぶせ撤去する
はっきり言って、ウジ虫まみれのネズ君の死骸・圧死したがためにコンクリートに付着してしまったゴキ君の死骸を除去した私には、もう怖いものなどない
ネズ君&ウジ君のセットを前にして、私の人間性の一部が壊れたのである
戦争に行った人には怒られるだろうが、こんな軟弱な精神の持ち主が私である
その昔、私が社会という大海に沈むことなく生きていけるのか、祖母は随分と心配していたものだが、鬱になっただけで何とかやってますぜ、おばあちゃん

胡桃の木はほとんどの葉を落とし、落ち葉掃きも一段落ついた
二階のテナントが退出したら、電線にかかりそうな枝だけ切らないといけないな

設備投資

2007.12.17

1Fの寒さ対策として掛け布団・毛布の追加は既に済んだのだが、今週にかけて2Fの敷き布団も新しいものと交換することにした
設備投資である
テナントが入れ替わる時期ということもあるし、クリスマス・新年を迎えて、布団ぐらいは新しいものが気持ちよかろう、と思ったのである
事業としては、アパートメントと旅館業の中間に位置するわけだが、最初の想定ではこんな「動く大家」になるつもりは、毛頭なかったのである
満室状態の時は、業務用トイレットペーパーでさえも、週2回のチェックを欠かせないほど、すぐなくなった
ゴミ袋も50枚単位で購入しているのだが、あっという間に消えていく
大人15名、大所帯の消費パワーは恐ろしいものがある
昔の人は、たくさん子供を作り、偉かったのだなあ

1Fのルームシェアしているフランス人男女も、ついに新年、去ることとなった
(注;彼女は去っても、ヴァラーハ君はまだいるようである)
二人入居は解消されたので、これからは満室となっても定数13ぐらいのものであろう

いろいろ疲れたし、一休みでいいじゃん、別にもう満室にならなくていいもんねー
という投げやりな念が、天邪鬼な神の適当な采配を動かしたのかは知らぬが、なんと、現空室一、今月空室一まで改善された
1月の空室予定は4部屋であるが、二月・三月は新規テナントが見込める時期でもある
悲観論はサププライムにおののくNY市場同様、少しだけ遠ざかっていったのである

ゆれる

2007.12.16

うちに居候を続ける女性が西川美和監督の「ゆれる」をレンタルしてきたので、深夜一緒に見る
いやあ、今の鬱で重ーーい気分にぴったし

この作品を見ると「魔」という言葉が浮かんでくる
登場人物がいろいろな魔に翻弄されたがために、事件やその後のドラマが起きたように見えるからだ
兄と弟がいて、弟は家に束縛されることが嫌で東京で好きなように暮らしている
母親の葬式で数年ぶりに帰郷することになったのだが、父親とは相変わらず折り合いが悪い
一方、兄は家業のガソリンスタンドでせわしく働き、父親の面倒も見、あらゆることに気を使う日々を過ごしている
そんな兄のスタンドでは弟のモトカノが働いている
弟はこの女性とヨリを戻したいわけではない
もうたいして思い出すこともなくなった過去なのである
それにもかかわらず、兄とモトカノが親しげに話している様子を見て、ちょっかいを出すのである
これが魔である

一方、女性の方も弟の愛がないことはわかってはいるものの、ただ繰り返されるだけのつまらない日常から逃げたく思っている
夢がない場所で生きたくはないのだ
そして、弟と女性との関係に気づいてしまった兄を含めたこの3人が、渓谷にかかった危うい吊り橋を渡り、鬱積してきた女性と兄の魔が、普段なら起こりえない事件を呼ぶ

真実が明らかになるラストを知っているか知らないかで、味わいはまた違ってくるかもしれない

私はこの映画で香川照之に恐れ入ったのである
ちょっと遅過ぎたかもしれないけど

台湾美女

2007.12.15

またまたアパートの掃除日
1Fは2Fと違い、フローリングも壁紙もすべて張り替えたので、部屋の中だけは新築である
ゆえに、女性の入居率も高く、受けもすこぶる良かった
そんな女性のテナントの中でも、ルームシェアで入居した台湾女性の片方は、ことあるごとに、私にこの部屋が大好きであることを伝えるのである
プロデュースした側としては嬉しくは思っていたが、そこまでの部屋かー?という疑問もあり、彼女に対しては大変、有難いテナント様であるとランクづけていた
ルームシェアしていた片割れが退室することになり、学生の身で家賃の負担に窮した彼女は、新年から家賃の安い2Fへと移ることになった
1Fのかわゆい部屋が気に入っていた彼女としては、残念でたまらないことを、たどたどしい日本語で私に切々と訴えるのであった

私にはどうすることもできないので、とりあえず、2Fの家賃を弐千円ほどお値引きさせていただくことにした
風や日当たりの素晴らしさが、彼女の心を慰めるかどうかはわからないが、これが私にできる好意の表し方である
私の申し出に、感激した彼女は、すっかり心を解放し、アルバイトの相談にものって欲しいと言うのだった
いけないよ、お嬢さん
そんなに簡単に人を信用しては
私が女衒だったらどうするの?
とりあえず、ハローワークの外国人向け相談室を教えてあげようと思うのだが、日本に精通していたルームメートを失った彼女のことを少し心配している

上田よ

2007.12.13

もう12月も半ばというのに帳簿の整理さえ手つかずである
困ったものだ
夏から忙しい日が続いていたので、その反動からか何もしたくないと心が叫んでいるのである
たいした労働はしていないのだが、実家やアパートに土日まで行く日々が続き、通勤時間の長さだけで ぐったり疲れてしまい、帰ってからはトヨタカップでも見てぼんやりしていたいのである
かといって、遊びまわるのも気がひけるという後ろめたい気持ちが強く、ぽつんとできた休日は、ただ無為に過ごすだけ
バリで門番と戦った過去など、まるで前世での出来事のように思われる

そんな師走も押し迫った或る日、劇団上田から公演のお知らせが来た
フジテレビ主催の「お台場SHOW-GEKI城」(注;「フジテレビが小劇場界からの新しい才能を発掘すべく「T★1演劇グランプリ決勝大会」として開催、 79劇団の応募の中から予選を勝ち抜いた12劇団がグランプリの座ををかけて本気の作品をぶつけあう、国内最大級の演劇フェスティバル」だそうな) に出演することになったので、チケットを買って見に来て欲しいという
上田は好きだが、フジテレビ@お台場に行く気分ではない
クロカミショウネンからも、同様の営業通知が来ていたが、私の認めた二劇団ともどうかがんばっていただきたい

上田に関していえば、劇団員たちは「働きマン」「女子刑事」「レオパレス21のテレビCM」などの出演を果したようである
どちらのドラマも見ておらず、レオパレスに至ってはその他大勢が多すぎて、全く気づきもしなかった
着実にメジャーになっている上田よ
次の公演は見に行くつもりだが、この鬱状態でお台場だけはどうか勘弁して欲しい

秘密

2007.12.12

さて、前々回、アパート二階において、礼儀正しく金回りの良いテナントが去り、困ったちゃんだけが残っているという状況を伝えた
これはあくまで大家としての見解であり、ヴァラーハ君(仮名)も根は、きっといい子なのである(と思いたい)
いや、家賃も払わずに夜逃げも横行しているこのご時世、毎月の家賃をきちんと入れるだけ、有難いとすべきだろう
なぜ、ヴァラーハ君(仮名)はここに居続けるのか
実は私は知っているのである

フランス国籍のテナントの割合が増え、母国を同じとするテナントたちの輪ができたことは過去にしたためた
6月に一階をオープンしたときに、男女で一部屋を申し込んだカップルがいて(カップルといっても、恋人同志であったかは不明)
男性は(うちに一年いてくれた)マルセイユ源氏(仮名)と、女性の方はヴァラーハ君(仮名)と大層、仲がよろしかった
男性とマルセイユ源氏が、同時期、帰国することになり、一人での家賃負担が大変だったのか、残された女性は別の男友達とルームシェアを始め、現在に至っている
当初は長期の予定ではなかったにもかかわらず、女性は居続け、ヴァラーハ君も居続けているのは、互いが離れがたくなったから
喫煙所の縁台でいだきあう二人を見ても
慌てず騒がず、大家は素知らぬ顔でやれやれと掃除を続けている
他のテナントが、オイラたち、やってられねえぜ、と次々去っていった理由はコレではないじゃろうな??
そして過去みかけたヴァラーハ君(仮名)の日本人のガールフレンドが最近とんと来ないが、あれはどうしたんじゃ??

或る変質者の記録

2007.12.11

12月8日未明、●●に不審者が現れました
11月22日未明にも●●の階段通路で汚物(人間の排泄物)をばらまく事件がありましたが、今回も全く同様の犯行でした(以下 略)

という変質者出没のお知らせが住居の管理組合から届いていた
お知らせには「不審者の動機はわかりませんが、警察では変質者の可能性もあるとの事でした」と警察による見解まで入れてくれている
人間の臓器がぶちまけられてなくて幸いであったが、清掃するはめになった住人の方にはお気の毒な災難といえよう
(注:T市の高級住宅街の一つに数えられるわが住まいは、過去、外国人窃盗団に狙われたこともある
デジカメで事前調査をしている彼らを怪しんだ管理事務所駐在清掃担当の方々の機転により、警察へ通報
逮捕には至らなかったが、犯罪を未然に防いだ)


私は小説なり映画なりを通してだが、今までさまざまな犯罪者に接してきた
本物じゃあないじゃないか、と言われればまあそれまでなのだが、レクター博士を通して
カニバリズムでさえ理解できるような、気さえしていたのだ
しかしながら、自分の糞尿を撒くという行為だけは、どうにもピンとこない
自分の糞尿を公衆の目にさらし、他人に見てもらう
ということに、そんなゾクゾクするような喜びを感じられるものなのだろうか
(そんな変質者の心理を理解するために、スカトロ小説を読みたいと思っているわけでもない)

犯人の心理は一向に理解できなかったのだが、汚物バラマキ犯についてはどちらの場合も同じ場所を選んでいる
犬のように、マーキングしたかったのだろうか
警察も入り、現場検証も済んだようだが、排泄物の場合、その持ち主?は大腸菌の特性などで特定できるものなのだろうか
そしていったい、犯人はどんな奴なのか
でかでかと犯人逮捕のニュースが新聞に掲載される日を心待ちにしているのだが

風林火山

2007.12.10

さてアパートである
雪崩のように帰国・退室したがるテナントが続き、空き室予定が半分に達したことは既に書いた
私もただ、手をこまねいていたわけではなく、値引きを言い換えた「料金キャンペーン」なるものを打ち出し、不動産会社にもゲキを飛ばすなど、打てる手は打っていたのである
が、予約は入れどもまたキャンセルとなるなど、状況はおもわしくない
「風林火山」は見ていないのだが、山本勘助なら満室にしてくれたのだろうか

一階に一つ予約が入ったが、二階のテナントがまた一人、今月の退室を決めたので、単に一進一退しただけという
年末まで日がなくなったことを考えると、状況は悪くなっている
二部屋の空き室もこのまま来年まで持ち越しとなる確率の方が高い

思い起こせば、1年前
10月半ばにオープンしたのだが、一室だけがどうにも埋まらず、一月にようよう満室を果したのである
最悪、二月にはまた満室となってくれることであろう
キリギリスのように夏の稼ぎを無駄使いすることなく、溜めこんでおいてよかった
私はキャッシュフロー原理主義者である

この一年稼いでくれた二階であるが、なんと現況、7室中5室が退去を予定している
残るのはヴァラーハ君(仮名)とタラン(仮名)(タランティーノに似ている)というフランス国籍の二名のみ
しかもタランは単に観光に来た極楽とんぼであるから(blogにしたためた自分の旅の記録を私に見せてくれたので私もあやうくこのサイトを言い出すところだった、危ねええ)いつ出てもおかしくはない
来年になって、掃除に行ったら、問題児ヴァラーハ君と二人きりという図を思い描き、ちょっと眩暈を感じている
それにしても、ヴァラーハ君は今や最古参となっているのだが、私的にはいつ出てくれてもいいのである
何故ずっといるのだ??

てのひら怪談2

2007.12.9

私は、人見知りをする奴である
ゆえに馴染みのない作家がこんなにたくさん登場する本は、読みこむのに時間がかかって仕方がない
これだけ、多くの作家が登場すると、本自体にも念がこもるものかもしれない
「カミソリを踏む」まで到達した時は、正直、安堵を覚えたものである

地元の本屋で購入したのは土曜日であるが、平台扱いではないにも関わらず、既に数冊売れた痕跡を確認した
どんな人が手にしていったか実に興味深いことである

小休止しながらもなんとか念をやり過ごし、最後まで読み終えた
印象に残ったものは以下の通り
「磯牡蠣」「カミソリを踏む」「千住が原からの眺め」「死霊の盆踊り」

今年ネットで読んだショートの中で「やまんぶの帯」という作品が深く印象に残った
理由はわからぬが何故だか忘れ難く、紙媒体を愛する私としては、これが本として出版されていないことは残念でならない
好きなものは自分だけの小さい秘密にとどめておきたい、などというケチな同人誌根性は持ちあわせていないので、広くこちらも万人に知っていただきたい、と思う次第である

夜は短し 歩けよ乙女

2007.12.8

森見登美彦著「夜は短し歩けよ乙女」読了
恋愛モノというお定まりの地雷はあったが、楽しく読み終えることができた
ここで断っておきたいのが、恋愛モノが好きな時代が私にもあったという事実である
今となっては、前世とも思われるほど遠い昔に思えるのだが

そもそも恋愛とは実践すべきものであり、わざわざ書を以って脳内麻薬の無駄遣いに及ぶ必要なし、と現在は達観するに至っただけのことである

さて本書の内容についてだが、一言で言うならば青春小説と言い換えることができよう
青春とは、無駄なこと、人生の回り道に血道をあげることを不思議と思わぬ季節に他ならない
(今だ迷走し続ける中年男たちも、たくさん登場してくるのには、苦笑してしまうのだが)
個人的には「下鴨納涼古本まつり」を舞台とした「第二章 深海魚たち」が最高であった

人間は努力する限り、迷うものである
ってそんなんゲーテに言われんでもわかってるわい

ハリウッド日本買い

2007.12.6

浦沢直樹「プルートウ」5巻購入
あとがきで手塚治虫が生前、アトムについて「最大の駄作の一つとして見ていている」とか「惰性の産物」と評していたことを知り、驚く
たぶん、私が好きなアトム作品は手塚センセイが「初期の二、三年のあいだ、書いていて愉しかった」頃の細い線で書かれたアトムが圧倒的に多いと思うのだが、先生の言をなるほどねえ、と思ったりもした
アトムが「惰性の産物」であるなら、「ドラゴンボールZ」などはもっとつらいものがあるはずだが、これも子供向けTVアニメ化されてしまった作品というものの宿命かもしれぬ

倒産したコミック出版社マーベル・エンターテイメントを買収してあちこち散らばっていた版権を買い戻したアビ・アラド氏という人物がいる
マーベルの持っていた「スパイダーマン」「X-MEN」「超人ハルク」「ファンタスティック4」などを映画化し、成功させた敏腕プロデューサーでもある
マーベルのキャラをあらかた食い尽くしたアビ・アラドが次に狙っているのは、日本アニメを草刈り場にすることだと、日経ビジネスの記事「ハリウッド 日本アニメを呑む」に載っていた
記事は「トランスフォーマー」や「リング」の例をあげ、日本が海外に出ただけで満足し、莫大な価値を持つ作品を安売りするバーゲン国となっていることも警鐘していた

ハリウッドのハゲタカどもではなく、日本人の手によって非常に作家性の高いアトムのリメイク版が誕生されたことを私は素直に喜んでいる
自分以外の人気作家に常に猛烈なライバル心を燃やし続けたという手塚センセイが、これを読んだらさぞや、お怒りになられることだろうが

胡桃の木の下で

2007.12.5

アパートの巨木はクルミの木であることが判明した
本日水曜、またまた木の下の落ち葉掃きをしていた
掃き集める以外にも、隣家との境界にある塀の内側につまった枝葉をとりのぞく作業がある
ここにまで吸殻を捨てる不届き者がいるので(ヴァラーハ君ではないことを祈るばかりである)、そういう気がおきぬように、いつも綺麗にせねばならない
かがみこんで、落ち葉を掻き出していたのだが、通りすがりに話しかける人がいる
この木は昔はこれほど伸びるとは思わなんだ、というその人は木の正体がクルミであることを私に教えた
昔、この一階に店を出していて二階にも住んでいた
って、伝説の三婆の一人じゃん!!!
三婆の一人が近所に店を移転して今も飲み屋を続けていることは、後日、人づてに聞いた
(というか、これも清掃作業をしている時に、見も知らぬお爺さんが●●さんはあそこに越しましたよ、と聞いてもいないのに教えてくれたのだ)
三婆は私のことは知らないはずである
私も素知らぬ顔で見送ったが、何故に私が清掃作業をしていると、いろいろな人がやってくるのか
町内の監視カメラが作動しているのかもしれぬ
何故なら、アルムおんじまで挨拶に来たからである
(飴は持ってこなかった、まさか、このサイトも監視されているとか?)

クルミの実は掃除の際、幾度か拾っているのであるが、似てるけどまーさーかねー
と自然オンチの悲しきサガから、無名の木と勝手に分類していたのである

この木を眺めたからといって

青い胡桃も吹き飛ばせ
どっどど どどうど どどうど どどう

などといった詩想は逆さになっても浮かばなかった
悲しいぜよ
ゆったり風にそよぐ枝葉を眺めるゆとりもなく、ただ下を向いて掃除しているばかりの己の狭さが

三婆(の一人)も、この建物が残っていることを気にかけているのだろうか
この土地を売るなり、建替えた場合
胡桃の木は、かなりの確率で残ってはいなかったと断言できる

クリスマスツリーという名の似非モミの木を、二階の共用部に設置しながら、私は愛していないけど、一部の人々から愛されているのかもしれぬクルミの木のことを考えていた

飴女

2007.12.4

土曜日、いつも通りアパートの清掃業務に励んでいた
アパートの隣家との境には(なんという名前か知らないのだが)巨木が生えており、これの落ち葉掃きだけで結構な作業時間を要する

隣に住まう心優しい老人、アルムおんじの駐車場にもこの落ち葉が山のように積もっており、本来は境界線を越えて枝葉を伸ばしているこの木を切り倒してしかるべきなのだが、 おんじはそんなことはせんでいいと私に言ってくれたのである

本来であれば、日参し、おんじの駐車場も毎日清掃すべきだろうが、時間的な制約から週二日立ち寄る際、ちょこっとやっているだけであり、普段は申し訳ないことに、おんじ自身が掃き清めているのである

煙草ポイ捨て事件があってから、この落ち葉掃きを小さくなってやっていたのだが、私の気配を察知したのか、おんじが登場
私に声をかけると、にこやかに(手品のように)蜜柑と飴を取り出して、私にくれたのである
おんじから見れば私は童なのか

外周りの清掃を終えると、今度はアパート内部の清掃に向かった
ちょうどテナントたちの遅い朝飯時でもあった
先日、残っていた餅を焼いていると、ヴァラーハ君が顔を出した
彼も食べるかどうか尋ねると、「餅は苦手」などという小生意気な答えが返る
そういえば、ハローウィンで皆に菓子をふるまったときも、
「甘いものは苦手」などとほざいていたのである
さすれば、汝は何がお好みか、とあきれるように尋ねれば、簡潔に「肉」という答えが帰ってきた

そうそう、悪ガキというものはやはり肉なのである
クリスマスにはローストビーフでも持ってくるよ、と言うと、はじめてにっこり笑顔をみせた
煙草ポイ捨て事件以来の二人のわだかまりがほぐれた時間
(つうか悪いのは彼なんだが?)

自分の部屋に戻った彼は何かを取ってきて、私にくれた
また飴である
おいおい、貴様、甘いものが苦手だったはずでは??
という突っ込みが出かかったが、有難く、それも頂戴した

私の人生において、幼少時からたくさんのものを他人から与えられてきた
そして、それは何故か私のあまり好きでない人形やぬいぐるみ・甘いもの・ピンクのもの・レースやらふわふわしたものが多かった気がする
それなりに人に気を使い、或いは面倒という理由から、喜ばしそうに受けとってはみせるのだが、飴なども自ら購入したことは、風邪ひきの時の喉飴ぐらいしかないのである
内面はこんなに暗黒な夢想にふけっているというのに、何故、人は飴をくれ続けるのか
真に私の欲しいものを他人が言い当てる日は来るのか
とりあえず、飴はもういらんですってば

編集者という病

2007.12.3

見城徹著「編集者という病い」未読
ざっとは読んだのだが、途中面倒になって、繰り返し重複されているエピソードは飛ばした
だから未読である
見城徹は幻冬社を設立した人であり、たくさんの「売れる本」を作ってきた人である
またこれぞと狙った作家に対し、あらゆる手練手管を駆使して囲い込み、自分のところで書かせるように仕向けてきた編集者でもある
土田世紀の「編集王」並みの業界裏話を期待したのだが、彼が作家たちに要求してきたほど「裸の自分」をさらしていたかは疑問
書き下ろしではなく、過去に書かれた記事やインタビューを編集し直したものだから仕方ないのか

見城氏は良い仕事もたくさんしてきたはずなのだが、実績(ミリオンセラー)としてあげている本が、石原慎太郎「弟」・五木寛之「大河の一滴」・郷ひろみ「ダディ」・唐沢寿明「ふたり」 と何故か私が読んでいない本ばかり
こんなやり方で作家を落としましたという武勇伝も、現役の作家には遠慮したのか控えめに書かれてるのが面白くない

人間を商品として売るために抱える軋轢や業みたいなもの
題名通り「編集者という病」につっこんだ話をもっと読みたかったので残念である

先日、芸能プロダクション大手サンミュージックが創立40周年だとかで、喜寿を迎えた会長の様子がTVで伝えられていた
小島よしおも抱えており、相変わらず稼いでいる組織である
華々しい成功例を語るかと思いきや、TVインタビューの中で会長が語り始めたのは、自社ビルから自殺したアイドルへの追想であった
会長の携帯のマチウケ画面の中で彼女は未だに微笑み続けていた

お犬様用おせち

2007.12.2

イトーヨーカドーで買物をしていたときである
並べられたおせち見本の中にお犬様用のものを発見した
http://www.itoyokado.jp/product/-/detail/4901010839979
お犬様といえば、家族も同様、いや余計な憎まれ口をたたかない分、家族なんかよりもっと無くてはならない存在になりつつあるのか
別に非難する気もないのだが、金をかけられて大事にされている割には、日本の犬は何処かみな、もの悲しげに見えるのはどうしてなのか
バリに旅行に行ったとき、皮膚病や病気持ちの犬をたくさん見掛けたが、みな堂々と、ヒトより威張って歩いていたものである
道で犬とすれ違うものなら、私の方がよけさせられていたのだよ
バリの人々も車をすっ飛ばして走っていても、道路脇に犬の姿をみかけるとスピードを落とし、大きくよけていく
人々から犬は敬愛されて生きていたのである
餌も自分で取って生きていく狼王ロボの誇り、みたいなもの
それが日本の犬からは感じられない

小学生の頃、食い意地のはったプッチーという名のあまり利口とはいえない犬を飼ったことがある
頭は悪かったが、誰が食べ物をくれるかについては充分、熟知しており、プッチーの一番好きな人間は祖母であった
犬を飼いたいと駄々をこねていた弟は犬の世話にはすぐ飽きて投げ出し、散歩は私の役目となった
雑種であったが、私にとっては世界で唯一の存在であった
その唯一の事例を除き、あれから犬も猫も飼ったことはない
犬の誇りを取り戻せるような場所を手に入れられない限り、もう飼うことはないかもしれない

今そこにある危機

2007.12.1

去年辺りはぼちぼち増えてきたね程度だった外国人向けゲストハウスは、今年になって更にその数を増やし、取扱業者も含め、雨後の筍のようにあちこちに作られ出した
競争が始まれば、規模の小さいところ(5室以下)は採算が悪くなるので苦しくなる
と私は予想して、部屋数を今年増やすことにしたわけである

しかし新しく事業を始めるときは、この業界自体がこれからも右肩上がりに成長していくわけではないことも覚悟していた
少子高齢化に伴い、日本人を対象とした物件はこれから余る
外国人は嫌だなどと選別できる時代ではなくなったのである
隙間的な需要で儲けている事業なのだから、大手も参入しだしたら、苦しくなるのは当たり前
(敷金廃止などの意識革命も大家に求められていくが)
そんなあたりまえの時代がやってきて、ゲストハウスとしての魅力が失せたら、 うちも新たな経営戦略を考えていかねばならない

銀行に出した収支プランは、空室三割で提出したのだが、私は五割の空室も覚悟している
1・2Fの工事代金の返済額にインターネットやケーブルテレビ、全戸室の光熱費を含んだ経費をプラスすると、そのへんが許容ラインである
最悪を常に想定しているので、私の取り分などは最初から入れていない
収入は、工事費をいつでも全額精算できるように、常に口座に入れている
夏の繁忙期に比べて、冬はお寒い
クリスマス休暇を控え、帰国するテナントがぼちぼちと増え出した
現在13室中、2室の空室があり、今月2室、来月2室の退室予定が組まれ、このまま入居がなければ、半分となる恐れも出てきた
半分以下になってしまう恐ろしさが、頭をよぎらないでもないが、最初の工事費3年返済のうち、既に1年分が終了している
今年改装した1Fの工事費は7年の返済である
本来は、不動産投資とはゆっくり回収していくものなのである

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