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2008年4月過去ログ

特異日

2008.4.14

しばらくお休みさせていただきます

脳内時間めぐりツアー

2008.4.10

1週間が過ぎるのが早い
子供のときの一年間が長かったのは、いったいどういう作用によるものだったのか
小学一年生の時の夏休みなど、まるで前世でのできごとのように思えるほどである
自分が老女になった時の時間は体と同様、縮んでいくものなのか、或いは止ってしまうものなのかはまだわからない
よく年を取ると子供に戻るとかいうけど、それは脳の作り出す仮想世界の中での話にすぎぬ
或る日、子供部屋で本を読んでいる一年生の頃の自分に戻ったとして、それは幸福なことだろうか
ふと覗いた鏡のなかに見知らぬ老女が映っていたとしたら、あまりの恐ろしさに叫んでしまうかもしれないし

新興国の人々

2008.4.9

まだ会っていない中国人のテナントは職業=医師であることがわかった
医師といってもまだヒヨッコか、或いは東洋医学まで操る仙人のような人、なのかはわからない
興味津々であるが、仕事で来日したのかもしれないし、遭遇できるかは微妙である

ほとんどのテナントは把握しているが、開業してから1年と半、入居から退去までただの一度も顔をあわせなかったテナントも二人ほど存在する
一人は旅行者の女性で朝から晩まで精力的に観光していた為だろう
私が来る昼間の時間帯でついぞみかけることはなかった
もう一人は現テナント、(くまのパディントンの言葉を借りるならば)暗黒の地ペルーからやってきた人である
勤務地は乃木坂だということだが、飲食店勤務で朝から晩までこき使われてでもいるんだろうか

南米からの訪問者といえば、アパートメントが稼動した初期の頃、ブラジルの舞踊家がうちを訪れたことがあった
私は彼が去ることになるその日まで、彼の職業を知らなかったので、てっきり道路工事のお手伝いでもして日銭を得ているのでは、などと失礼な想像をたくましくしていた
ごめんなさいである
バレエと言ってもモダンバレエのほうのソリストであった
跳躍しているスタジオ写真を見せてもらいながら、ニジンスキーの話などした
ゲージツ方面の肉体表現者であることを知らないままに、彼に餅なども食べさせたりして、親交を深めていたのだが、随分と小柄な人であったし、まーさーかー、舞踊方面とは思いもよらなかった

ペルーのテナントだって、或いはガルシア・マルケスのような物書きかもしれず、演劇人かもしれず、貿易商かもしれず、私の偏見に満ち満ちた安直な想像力で測ることはできないのである
しかし、この思いこみは人種差別からくるものだろうか?
山下清がうちのアパートにやってきたら、やっぱり画家と看破することはむずかしいように思うのだが

経営・投資ビザ

2008.4.8

退出するテナントが出たので、アパートメントの清掃に向う
この部屋は次の日の入居が既に決まっている
うちでは初めてとなる中国人のテナントである
台湾女性はまだ滞在中であるが、共産圏からは初めてとなるわけだ
今から彼との遭遇が楽しみである

さて、二階に行くと、起業家ロバート君(仮名)が待ち構えていた
彼は経営・投資ビザを取ることを来日の最初の目標としており、先日もそのことについての話題が関心の中心であった
経営・投資ビザをとる事業の内容としては「入国管理局に提出する事業計画書において、従業員2名を雇用する程度のビジネスであること」が望ましいとされており、 その点で彼はおおいに悩んでいたのである
海のものとも山のものともわからん事業の最初の段階では、誰も雇用せず、自分一人でやっていきたいらしい
当然のことである
私は無料の区民相談を使って、行政書士にそのへんについて、確認してみたらいかがであるかと助言してみた
月曜日、彼は早速聞きに行って、結果、500万ほどの資本金を事業の定款として預金証明できれば、問題ないことがわかった
従業員2名は別に必要が出たらでいいのである
500万枠についても、父親からの出資や自分の貯金もあるので、クリアーできるだろう、ということだった

自分の目的に向って猪突猛進しているロバート君だが、あと3週間ほどで英国に帰り、準備を進め、また仕切りなおす計画であるらしい

猫魂

2008.4.7

黒猫が私の行く道をよぎった
あー、これって久しぶり
黒猫そのものを見たのも久しぶりなんである

青山墓地には性悪な野生猫が住んでおり、小さなカラダの中ですさまじい憎悪をたぎらせているのには、いつも感心する

猫そのものが私には躊躇してしまう存在だ
苦手なのではない
抱き上げたときのあまりの軽さ、強い力が加われば、押しつぶされてしまうのではないか、という骨格の脆さがいつも私を不安にさせるからである
小鳥や兎も同様ではあるが、囲われている身ではないことが猫にとっての問題である
ふらりと出かけた先で、車に轢かれでもしたら?

猫の魂はふわふわしていて、タンポポの綿毛のように自由きまま

二人の未来

2008.4.5

先月末に入居したテナントと初顔合わせをした
英国からやってきた27歳の青年だ
今までうちを訪れたテナントは(旅行者は別として)学歴・経歴の差はあれ、日本で雇用される側に立つ人間ばかりであった
ところが、この青年は違う
彼は日本で起業するためにやってきた
父親は建築家、これも会社組織の人間ではなく、自営業であるため、年金の額が少なく、自分でさまざまなものに投資することでリタイア後の人生設計を立てねばならないようだ
父親はエジプト・クロアチアにまで不動産を所有している
青年自身は英国では貴族にピアノを教えるなどして生活していたらしい
時給八千円だそうだ

彼のビジネス脳に私の波長と合うものがあったのか、掃除中だというのに、二時間ほど彼に拘束されて、さまざまな質問に答えるはめとなった
起業するに当たり、起業塾などでの下準備も無駄だと感じていた私にとって、おもえば初めての異業種交流である

お前はロバート・キヨサキか?というほど彼の脳は経済的自由への熱い思いであふれていた
起業計画をすすめる間、当座の生活を確保するために、英会話学校への就職面接を受けたのだという
同様に求職にやってきた黒人男性に、雇用される側で満足なのか、質問したらしい
黒人男性曰く「俺って怠け者だし、今が楽しければ、ノープロブレム」というアリとキリギリスの後者を選択するという解答であったらしい
ロバート(仮名)は、その答えに不満だった
また、新宿伊勢丹メンズ館で見た光景についても質問された
時給千円ちょいぐらいでギリギリの生活をしている若者が、なぜ高級ブランドを買っているのか?
英国の資産家でさえ、そんな(無駄な)ものに金は使わんのに
と、たくさんの疑問符が彼の頭をぐるぐる渦巻いているようだった

日本でも、バブル崩壊後の若者は、実質的な価値観を重視する人が増えてきたこと
自分の能力、株・不動産・商品など、さまざまなものに投資しようと、日本人の意識も変換されつつあること
一応、島国仲間である彼に、日本について弁明してみる
日本に資本を投下してくれようとしている貴重な投資家である

政治・経済について熱い会話が廊下に響き続けたが、他のキリギリスなテナントたちは(恐れをなしたのか、単にうざかったのか)誰一人参戦する者はいなかった
しかし、ロバート君よ、君は気づかなかっただろうが、私もアリに擬態しているキリギリスに過ぎないのだ
私の目には、ロバート君(仮名)とヴァラーハ君(仮名)の10年後の姿が浮かんでいた
そのとき、日本に投資しているかは定かではないが、10年後、社長として成功をつかんでいるロバート君
もう一人は、10年後も変わらぬ生活を続けているヴァラーハ君である
しかし、その差がどうだというのだ
どちらも自分らしく生きてきた結果である
それでいいではないか
怠け者がいるおかげで、ロバート君のチャンスと成功があるのぢゃないのか?ねえ、ロバート君

老人アパート

2008.4.3

T市のマンション購入を断念してからは、二棟目所有計画も頓挫したままだが、そのあとたった一つだけ、興味を持った物件があった
こちらは金額的にあきらめて見送ったが、既に売約済みとなっている
うちのアパートメント同様、都内とはいえくすんだ町にあるアパートで、築年数はこちらの方がはるかに浅いのだが、町全体のどんより感は近しいものがあるかもしれない
アパート6室あるうちに、な、な、なんと推定20年住み続けている住人が二人もおられるのだ、という
これって凄くねえ?
その二人の年齢は定かではないが、このアパートの誕生から今に至るまで、建物と風雪をわかちあってきたテナントというわけなのである
そして別の一人は生活保護で借りうけている事情をお持ちのテナントらしい
このアパートの実地調査は行わなかったが、不動産屋からの情報で、どんよりさ加減が目に浮かぶようだった
どうなんだろう、これ
空き室は現在2室
若い人がこのアパートに入っても今構築されている和を乱すだけなので、いっそ老人限定にしたほうが面白そうである
建物はまだまだ使えるけど、なかの備品が痛んできている時期なので、この機会に整えてあげる
生活保護者、大歓迎、長く住んでいただけるじゃありませんか
管理も任されている不動産屋から、あれこれ内情を聞くうちに、このアパートを手に入れて、理想とする老人アパートを構築したい、というやる気だけがむらむらと燃えてくるのだった
が、投資家としての私、冷たい経理担当者である別の私が、その手前で踏みとどまるよう反対したのである
まだ、その時期ではないのだと

採算からいうと、このアパートの住民に立ち退いてもらって、土地値で上がったら売るという構図が一番手っ取り早く、儲けられる図式となる
私以外の誰かに買われたこのアパートの住民たちはすぐにではないにしても、住み慣れたこのアパートを立ち退くはめになっているかもしれない
いつか絶対、老人アパートの理想モデルを作ってみせるのだ、と心に固く刻むのであった

借金時計

2008.4.2

或る日突然、花粉症がやってくるケースが多いという
なったのか?
くしゃみが止らないんですけど
ただでさえ具合が悪かったところに、アパートでの労働がこたえたのか更に悪化して熱まで出る
鼻炎カプセルなるものを体内に摂取したら、なんとか快方へと向ってくれた
どうか一生、花粉症にはなりませんように

アパートは4月に退室する部屋の予約も全て入った
ボチボチという評価でよかろう
融資してもらった借入金は秋には四割の返済完了となる
借金の一番の問題とは、借金していることを忘れがちになってしまう点にある
ゆえに毎月、必ず、借り入れ金の残を意識して自らを戒めるようになった
(国債を発行している某政府も見習ってほしいぐらいである)

日本の税務署が決めたおかしな減価償却の計算のおかげで、儲かってるのか儲かっていないのか、肝心なことさえわかりにくい
そこで今年からは入金口座と出金口座を分けることにした
出金口座には1年間の経費を入れておく(余裕のない人は、運転資金三ヶ月分でもいい)
入金は入金だけ
1年経過したら、黒白はっきりするわけだ

なんだか順調に入金も増えていくので、すっかり儲かった気になっていたのだが、借入金を一括返済して清算し、儲かったといえる分岐は予想では今年の10月辺りである
これも最初の事業計画通りの数字だが、なんだかつまらない
まあ今年に入ってからも、トイレ工事などの経費に、じゃかじゃか使っているわけだし、実際は予想よりはいいんだけどね

ガソリン君を求めて

2008.4.1

この日、また同日での入退出があったため、アパートにおもむく
二人入居だと備品を搬入しなければならないので、なにかと忙しい
テナントが紛失したり、壊してしまったせいで、備え付けのシーツだの食器の予備も残り少なくなってきた

帰り道、久しぶりにIKEA港北まで足を伸ばした
目的は備品の補充
相変わらず、ここの家具はチープで、ガタついてる
ベッドやソファだの座り心地が悪いものも多い
自分で組み立てるのだから、安くて当たり前
うわべのデザインに誤魔化されている貧乏な大衆が哀れであるが、私もこうして仕入れにきている一人なのである

この日はバイクで走りながら、ガソリン価格調査もやってのけた
暫定税率分を既に価格に反映させている店は、二店ぐらいみつかった

しっかし、ガソリンスタンドの数も淘汰されてきたんじゃないのか
昔より少なくなった気がするのはうちの近所だけの話なんだろうか
ガソリンスタンドの事業そのものが、たいして儲からないから
古かったり小規模な店舗の経営者は、改装するよりやめてしまうことになるのだろう
ガソリン税が下がることについては、景気にもプラスだし、いいことなんではないかい?と軽く考えていた
一ヶ月のこのドタバタ騒ぎが、更に弱小スタンド店の首をしめることにならんといいがな

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